虚無ある限りパチンコ店はなくならない。
私の奥さんが昔言った言葉が忘れられない。
いつも昼休みに近くのパチンコ屋さんの前を通るんだけど、
狭い裏道に自動販売機コーナーがあって、
必ず何人かがそこで煙草を吸ってるのをみるのね。
あの何て言うの?
全員冷め抜けした顔は何?
(うすらぼーっとして、人生にも社会にも何も期待していない半眼で虚空を見つめている表情のこと)上手いこと言うなあ。
こんなはずじゃなかった結婚生活と女性としての人生。
夢もなく恋愛とセックスに食傷した若者の、
やり甲斐もない仕事の合間に見つけた新しい刺激。
て言えば何となく私の年でも分かるものですが、
さすがに年金生活を孤独にパチンコで費やすご年配の心境は、
分かった気にはなれません。
しかしこれ程
外出して孤独に時間を消費する行動の受け皿となるものが、
商業施設の形で、日本人には需要があるわけです。
これが、パチンコがカジノとは違う点です。
ねえ、おたくの定期預金はいつ満期になって返ってくるの?
利息はいらないからさあ。せめて幾らか返してよ
いやぁ…運用はしてないんで
ぶっちゃけ保障なしの掛け捨てみたいなもんです。
それじゃ詐欺じゃないさ
本当ですね、てへっ
あたしが死んだら棺桶に玉入れといてよ
店の刻印が入った銀玉をですか?
そうだよ刻印だよ
あ、でもあの世行ってまでパチンコやりたかないか。
その一発が10万個になるかも知れませんよw
ふざけんじゃないわよ
葬式の花に店の名前書いてコッチによこしなよ!
是非そうさせていただきます。
と今日も常連客と軽口を叩く。