パチンコパチスロの機械割から実際に利益率を計算してみると?
パチンコは打ち出した玉のほとんどが出玉として還元されるギャンブルです。
パチスロも同じ。
設定1 機械割96% というのは
「100枚入れたら96枚は返ってきますよ」
という意味。
この言葉を盾にパチンコ店は
常識的に考えて大分おかしい回収のモデルを立ててしまいがちです。
常識的に考えてどのへんが大分おかしいのか
について今回は考えていきます。
「利益率」という言葉を玉数で見たのか
景品数で見たのか、定かではないが
よくある言い回しをもうひとつ。
競馬・競輪などの公営ギャンブルの控除率は25%
宝くじは55%
パチンコ店の利益率は15%〜20%
パチンコは還元率の高いギャンブルと言えます。
ここでさっそく認識を変えてもらいたいところが
「その所要時間」
についてです。
出玉率85%で釘調整された台を
一時間打ち込んだとき
遊戯客は一体いくら損をするのでしょうか?
打ち込み玉数は およそ4,560個
出玉は × 0.85 = 3,876個
差玉(遊戯客の負け額)684個 × 4 = 2,736 円
一時間で2,736円支払って得る事ができるサービスだと思って下さい。
おやおや...?
パチンコに来るユーザーの目的は
純粋なギャンブルのスリルと興奮だけではなく
遊戯と時間潰し
が含まれていることを重視したい。
「長く遊びたい」
という強いニーズが、背景にあり
低玉貸しのレートが厚く支持を受けたパチンコの現状が
ユーザーの出した答えであるからだ。
であるからだーなんて少し恥ずかしい言い方だが...
ギャンブルも遊びだが、ゲームとしての遊びに
そこまでお金遣うのは正常かなぁ...
と思える利益率がホールの常識となっている。
パチンコ等価交換の今の時代
実際は15%〜20%
なんて可愛いもんじゃないでしょう。
入れたお金に対してお店が取ったお金
が利益率です。
割数や機械割ではありません。
回収金額 ÷ サンドの入金額 = 利益率
投入枚数 - 払い出し枚数 = 差枚( × 20円 = 回収金額 )
パチスロの場合は機械割と利益率は本当に別物なので、
頭の中でパチンコ等価の回収モデルと同じイメージを付ける時に
ひと手間かかります。
払い出し枚数 ÷ 投入枚数 = 機械割
アイムジャグラー 設定1の機械割はメーカー発表値で95.85%です。
ボーナス中のゲーム数込みで
1日 7,000G ( 大体10時間ほどの稼働 ) 回すと
1ゲーム3枚使うので、投入枚数は21,000枚。
払い出し枚数は 投入枚数 × 機械割 になるので、21,000 × 0.9585 = 20,129 枚
プレイヤーの負け金額 ( 店の回収金額 ) は、
21,000 - 20,129 = 871枚 17,420円 になります。
では、遊戯客はいくら入金して 17,420円スったのか?
回収金額 ÷ 売り上げ金額 = 利益率
投入枚数 × コイン単価 = 売り上げ金額
コイン単価とは?
台が荒いか穏やかかを知る目安。
同じ機種でも設定により異なる。
設定1のコイン単価
アナザーゴッドハーデス 4.5円 荒い
アイムジャグラー 2.3円 穏やか
先ほど アイムジャグラーの設定1を7,000Gぶん回した人は
21,000(枚) × 2.3(円 : コイン単価) = 48,300(円)
平均値で48,300円入金しているはず、という答えが出るので
利益率は
17420 ÷ 48300 = 36.01%
という事になります。
さっそく公営ギャンブル以上の利益率を
叩き出しました。
パチンコ等価の場合、
「ボーダー(100%) 引く 機械割」が利益率と同じなので、
近年ではこの計算が煩わしくないのだが、
(1)入金額 - 景品数 ( 交換玉数 ) ÷ 入金額 = 利益率
入金額に対するお店の儲け、として使用した言い方。
(2)利益率 = 釘調整によって削られた玉で計算できるお店の期待値 ÷ 打ち込み玉数
単に調整で出た差玉を利益として、打ち込みに対する利益率(回収率)と言ってみた。
このふたつの言い回しが
言葉のアヤになっているとも思うのだけど
(2)(回収率さえ入金に対しても玉数に対しても使える言葉なので)「1 - 出玉率」に適当な言い方が見つからない...
パチンコの出玉率は85%であっても、
1日 45,000個 ( 10時間稼働 ) 打ち込まれた場合、
回収した玉数は6,750個。
4円等価で27,000円負けた事になります。
パチンコ台はどの台も1分間に100玉打ち出されます。
すると1時間で6,000玉、実際はリーチ演出などで打ち出しを
止めている時間もあるので、4,560個ぐらいが目安になります。
ここでパチンコにも
玉単価という値が出てきます。
「1玉打ち出したらいくらの売り上げ?」
という意味です。
もちろん4円ではありません。
持ち玉遊戯は入金の必要がないからです。
荒い・穏やか の目安にもなりますが
入金額 ÷ 打ち込み玉数 で計算したものの平均なので
ホール側の調整次第で上下しますし、持ち玉遊戯が長くなれば下がる数字。
ミドルタイプの全国平均玉単価が 1.3円程度
マックスタイプの平均が1.8円程度
では、ミドルタイプの玉単価で
いくら入金したのかを計算すると
さっきの 45,000個稼働した台は
58,500円入金したはずになります。
で、27,000円の負け。
利益率(1)は 46.15%
ガーン!
出玉率(釘調整で出た機械割)が85%で
玉単価が必ず1.3円になるとは言えませんが
ちなみにこの「出玉率(100%でお互い損益ゼロ)」ですが
スタートを1回転落とすだけで(^^)パーセント下げることが出来ます。
上記は、53,850円で仕入れた腕時計に
100,000円の売価をつけるようなものですね。
時計はそんなに頻繁に買うものではありませんが、
パチンコの軍資金に10万円用意して臨むのは
よくある事です。
これが私が法外の入れ食い
と言った部分です。
パチンコの方がぶっこ抜きできる
という体感を表現したかっただけなのですが...
「10時間遊戯させる事に対する原価」を
「相対的なお店の人気」と言う事も可能ですし
「パチンコ屋での遊戯の原価は遊戯台の導入費用だ」
と見る事もできます。
これでいくと不振店の経営向上の鍵となる切り口
がひとつ発見できます。
ま それでも遊戯客は打つ訳ですから、逆に言えば店舗は
パチンコの最新台を座らせる事ができた店が勝つ。
というコンセプトも成立します。